最近悩み事増えてきませんか?
そんな悩みごとが増える時期が20代半ばから30代半ばに多いと言われています。
今回はその20代半ばから30代半ばまでに訪れるとする病み期の「クォーターライフクライシス」について今回はお伝えしていきたいと思います。
私も30代半ばに差し掛かり様々な悩みや人生について考えることが多くなってきています。
(初回公開日時:2022年4月18日)
クォーターライフクライシスとは?
クォーターライフクライシスというのは、20代半ばから30代半ばにかけての「漠然とした不安」や焦燥感から起こるジレンマことを指します。
また人生の4分の1を過ぎた頃から訪れる「幸福の低迷期」と表現することがあります。
もともと2000年代以降にイギリスで登場したこの用語ですが、現在日本でもクォーターライフクライシスが共感を呼び注目を集め始めています。
いま世界でもこのクォーターライフクライシスが急増していると言います。
同様に「ピーターパン症候群」や「ミドルエイジクライシス」(中年の危機)といった言葉もありますが、最近社会でもっとも増えてきているのは、私達のような20代半ばから30代なかばに掛けてのクォーターライフクライシスだという研究結果があります。
その表現じゃ、20代半ばの人が書いてると思われるかもよ?
サバ読ませてくれよ。はいはいアラサーですよ。もうすぐアラフォーにもなりつつありますよ。
クォーターライフクライシスが急増している原因
インターネットの普及
クォーターライフクライシスが増えている大きな原因はインターネットの普及だとも言われています。
SNSなどを通じ、同年代の人の成功や功績などが目に入るようになりました。
私も久しぶりにフェイスブックを開いてみると大学時代の友人などが上手く行っている写真などを掲載していると「自分の小ささ」などを感じて焦りや不安などを感じることがあります。
学生の時の友達や知り合いが自慢げにしている投稿を真に受けてしまうんだよね。
知らなくてもいい情報っていうのも入りやすくなってるからね。
多様化する生き方
また、少し前の年代とは違い様々な価値観や多様性があります。
20代で結婚、出産という時代からいまでは30代で結婚、出産子育てといったように時代も大きく変化しています。
そういう意味では、「多くの選択肢」がある中で自分の決断が果たして正解だったのかと考える機会も増えてきたということです。
特に先進国に置いては年収や居住地、高学歴化、また晩婚化なども進み若い年代に置いて重要な決断は先送りになっている傾向もあります。
「人生100年時代」で人生が長くなった
ライフスパンが非常にながくなったのもクォーターライフクライシスが増えている要因の1つです。
20世紀初頭での先進国の平均寿命は50歳から60歳程度でしたので現在のおよそ半分です。
日本の平均寿命も年々伸びてきています。
昔の平均寿命の年齢に私達は定年退職をするという時代に生まれています。
その定年退職が時期が伸びるというのはまた別の話ではありますが、定年退職をしたあとでも残りの人生はまだまだ3分の1も残っているのが現実です。
長寿命化によって、「悩み事」が増えているのは若者世代だけではなく、中高年も同様です。
中高年の場合は、ミドルライフクライシスという状況に陥りやすいですがその状況はやはり定年退職後や子育てが終わった段階で「死」を意識するように残りの人生をどうやって行き来ていくのかを考える段階です。
ミドルエイジクライシスとクォーターライフクライシスの違い
クォーターライフクライシスの場合は、これから人生に対して出産、結婚、仕事などにコミットメントするという「チャレンジ」です。
それに対して、ミドルエイジクライシスの場合はもっと精神的な「内面」の問題であるという指摘があります。
クォーターライフクライシスに陥りやすい人
クォーターライフクライシスに陥りやすい人の傾向は、意欲ややる気などに満ち溢れているがなかなか結果が出ていない人に多く見られます。
ロビンソン博士によれば、成功を追い求め、実現したいアイデアがあったり、人生が終わるまでに目標を叶えたいと思っている人はクォーターライフクライシスに陥りやすいと言います。
大きな野望を持ち、大志を抱いて、努力をしている人こそ失望と混乱の渦に巻き込まれてしまう可能性が高いということです。
結構当てはまる人も多いと思うよ、一時悩みまくった時期もあるしね
クォーターライフクライシスの5つのフェーズ
クォーターライフクライシスの研究の第一人者であるグリニッジ大学のオリバー・ロビンソン氏によれば、クォーターライフクライシスは5つのフェーズに分かれているといいます。
フェーズ1
仕事や人間関係において、自分が決断した選択に閉じ込められているような感覚に陥ること。 仕事や恋愛、あるいはその両方において、自分が行った選択のせいで閉じ込められている用に感じてしまいます。 いわゆる、「自動操縦」の状態です。
フェーズ2
フェーズ1の状況を問題視して、「ここから抜け出さないと」という思いが日々募っていくこと。 なにか、行動しなければならない、思い切った行動を取らなければならないと日々考えるようになります。
フェーズ3
上記の状況から仕事を辞めてしまったり、良くない人間関係を断ち切るなどして不自由さの原因から離れていくこと。 自分を閉じ込めていた原因に対して、決別してありとあらゆるものから距離を取るようになります。 そして何をしたいのか、見るけるために「タイムアウト」の状態に入ります。
フェーズ4
不自由さから解き放たれて、ゆっくりと着実に人生の再スタートを切ること。
フェーズ5
自分が関心を持てることに対して、熱意を持って取り組むようになること
クォーターライフクライシスに陥っているのは間違いではない
悩み事の尽きない年代において「クォーターライフクライシス」かもと思ってもそれは「正常」だということを認識しておきましょう。
基本的に人生の岐路に立ちやすい年代でもありむしろ「自分がクォーターライフクライシスではないか」と感じていることは正常でありむしろ敏感なくらいです。
将来への不安や人生設計など悩むことは尽きません。
特にこのブログではお金への不安を解消するために様々な方法や危機などもお伝えしています。
老後2000万円問題などが最たる例で、老後への不安を煽るニュースは毎日のようにあります。
クォーターライフクライシスを乗り切る3つの方法
臨床心理学者のジェフリー・デグロード博士はクォーターライフクライシスの主な原因は「周囲ではなく自分の中にある」と言います。
様々な問題があるにせよ、その問題に対して真摯に受け止め心の成長をする機会だとも言っています。
写真NGだったの?猛虎弁なのも若干イラッとするんだけどw
基本的に登場人物は猛虎弁に変換されてるよね。
クォーターライフクライシスを乗り切る3つの方法
考えをシェアする
とはいえ、クォーターライフクライシスに陥っている人はどうすればいいのかというのは、ネイサン・ゲラート博士によれば「同じ体験をしている人であろう人と話し合う」ことを勧めています。
成熟した大人たちの中でも迷子になっている人は多くいます。 話し合うことで「自分だけではない」と感じることもできますし、1人で戦っているのではないという気分になれます。
書き出してみよう
また「書き出す」という作業も非常に有効です。
日記やブログなどでもいいので、考えていることや感じていることを書き出してみましょう。
そうすることで、自分がどのような「言葉」を使っているのかを客観的に見ることができますし、どのようなことを感じているのかを冷静に見ることができます。
私もブログでは思いを綴ることもありますが、見直すことによって「こんなことを感じていたな」と日々思い出させてくれます。
自分の成長や原状などを把握するためにも「書き出してみる」ということも試してみると良いかもしれませんね。
人と比べない
インスタグラムやツイッター、フェイスブックを通して様々な情報が溢れています。
特に成功している人に対して自分を比べすぎないというのも重要です。
SNSの多くが成功や上手く言っている状況を映し出しているだけであって、実際にその裏側などはほとんど書き込まれませんよね。
シンプルに成功者から距離を置いて比べすぎないということも重要です。
結局のところ誰でも訪れる時期
クォーターライフクライシスのような状況は基本的にはだれにでも訪れるものとして向き合うのが一番かもしれません。
5つのフェーズを理解して、「受け入れる」ことが問題の解決に近道高もしれません。
何度もクォーターライフクライシスはやってくる
残念ながら、クォーターライフクライシスは何度も繰り返されることもあります。
ただフェーズ4の「再建」まで到達したなら「同じ過ちを繰り返さない」ことが最も重要です。
夢や目標を追い求めることは非常に素晴らしいことではありますが「現実的」な目標の再設定をしたり、「今はこれでいい」と納得することが必要かもしれませんね。
まとめ
人生に対して思い悩むことは良いこと
仕事、将来設計や結婚、老後のことなど様々なことで私達は悩みます。
いまこの時期は人生の移行期間であり「変化」している段階です。
すべての問題が直ちに解決するわけではありませんし、堅実で実行可能な計画を練り直すことも重要かもしれません。
一歩ずつでも良いので着実にできることをやっていくしかありません。
選択肢が増え、価値観が多様化し、生き方がたくさんある中で「悩まない」ほうがおかしいのです。
そうして私たちはこの悩みごとの多い時期を乗り越えて「再び大人」になっていくのかもしれませんね。
この記事が参加しているお題(クリックで下に表示します)
*1:
https://www.gre.ac.uk/people/rep/faculty-of-education-and-health/oliver-robinson 論文『Emerging adulthood, early adulthood and quarter-life crisis: Updating Erikson for the 21st Century』