転職することで収入が上る人と下る人の違い
小さな電機メーカーに勤めている私だがマジメに転職活動を考えている。
理由は無数にあるが、根本的に給料が安いということだ。
だったら、給料をあげるために努力しなければならないが、
給料をあげるための方法を幾つか考えてみた。
しかしながら私が考えた方法は全て現実的なものではなく、
一番マトモな方法が「転職」だと言うことになった。
今回は転職をして、収入が上る人下がる人がいるなかで、
どんな人材であれば収入があがるのか、あるいは下がるのかを考えてみたい。
こんなマトリクスで今回は遊んでみようと思う。
低収入かつ転職回数が多い
①の属性にいる人は、低収入にも関わらず転職回数が多いと言った人たちだ。
逆に言えば、転職回数が多いから低収入という見方もできる。
(図イ)
私も多数の仕事をしてきた(妄想)つもりなので、履歴書で言えば多くの転職を繰り返している部類になるだろう。(3社以上)
なおかつ、収入を理由に転職しているのであればなおさらだ。
この属性の人の説明は簡単だ。(私もここだから)
転職を繰り返しているのは単純に実績を積む前や給料が上る前に転職している人が多い。
あるいは、根本的になにかの欠陥があり、長く会社にいられないのだ。
①特徴としては、
- 実績や給料が上る前に仕事をやめてしまう
- 色々な仕事を知れる(つもりになる)
- 人間関係にうまくいかない人が多い
- 我慢強さがない
こんなところだろう。
自己紹介ではない。
転職を繰り返す度に給料は減っていく典型的なポジションである。
そして、「自分はまだやれる」「ほかのところならばうまくいく」と小さなプライドが邪魔をして「こんな給料でやってられるか」と言って会社を転々としているのだろう。
①の属性の人たちが高収入を得るためには、
確実な実績とそれにともなった適応力が必要になる。
どんな会社でも円満な人間関係と過去の実績。
そして、転職した先でしっかりとした成績を納めなければならない。
非常にハードルは高い。
しかしながら、転職回数が少ない人たちにはない、強みもあるといえる。
それは、「他の業界」「会社」を知っているということだ。
それは、転職したことない人にしたら異次元の話である。
他の会社のよかったところ、悪かったところを明確に覚えておけば、
業務の改善にもつながるし、それらの知識をフルに活かすことによってステップアップも近づくだろう。
特に転職に関しては、即戦力を求められる。
よって、能力に加え付加価値を如何に自分に付けてアピールすることで今後の進退もかわってくる。
転職回数が多いが高収入な人種
②の属性の人たちは、エリートとも言える人たちだ。
どんな状況や環境においても能力を発揮できる。
なかには人付き合いが嫌いな人もいるかもしれないが、
個人の持つポテンシャルはずば抜けて高いはずだ。
彼らはステップアップとしての転職や「挑戦」という言葉が大好きだろう。
元LINEの社長の森川氏の話では給料が半減しても転職をしてその給料以上の報酬を手に入れている。
ずば抜けた能力と成長への意欲がなければ、②の属性にはいられない。
彼らにも彼らなりの苦労があることは間違いない。
私とは能力が違いすぎていることを最近つくづく感じている。
彼らはヘッドハンティングにも多く合うし、
年収も高いことから転職のエージェントには格好の金づるだろう。
補足として転職などのエージェントは転職を斡旋することによって、
年収の2割から3割を紹介料として企業からもらうことになっている。
電車のつり革広告などにはサラリーマン向けに転職を促す広告が腐るほど貼ってある。
転職回数が(少)なく、低収入な人
これは無能。
単純に入る会社を間違えたのか、上司に嫌われているのか。
そうでなければ、ボランティア精神がものすごいのだろうか。
実際にこういった人たちは、
かわいそうになってくる。
でも実際は違う。
表向きは無能なのだが、逆に言えば「根性」があり、我慢強さは人一倍あると言えよう。
待遇ではなく、仕事に打ち込んでいる証拠であり、
「見習い」「修行」などといった立場の人達はこの属性で頑張っている人たちが多い。
低収入だが、大好きな仕事だから辞めないといった考え方もできるし、
ある意味、仕事での幸せを掴んでいる(掴もうとしている)人たちなのだ。
一見、エリート属性の②と対極にあるような、③であるが、
本来の働き方として②から④へという理想的なキャリアを積む人たちだろう。
その仕事が嫌い、惰性でやってる、目的目標もないけど③だと言う人達は「無能」だということだ。
転職回数が(少)なく収入が高い
最後に紹介するのが、転職回数が少なく収入が高い人たちだ。
彼らは長く同じ会社に努めている可能性が非常に高く、
年功序列の終身雇用制度の恩恵を預かっている古いタイプの人間が多いだろう。
もちろん、尊敬はしている。
しかしながら長く会社にいれば給与があがっていく日本の多くの企業では、
収入と能力は比例しない。
いかに会社にしがみついて行きていくか、
個人を如何に殺すかを極めた人たちの境地なのだ。
彼らにとって会社は家族以上のものであり、時として「命」以上の存在になりうる。
まさに、社畜の神ポジだ。
彼らが、日本経済を支え続けてきたことは承知しているし、
父親もずっと同じ会社で勤めていたからこそ、その辛さなどはわかる。
マジですげぇ。
単純に思います。
社畜として家族を守り、会社を守り続けてきたからこそたどり着ける境地なのだ。
転職回数が多い人が収入を得るためには
若い会社、ベンチャー企業に転職するのであれば、
会社の業績をあげることで収入を上げることは可能だろう。
自分の力で、会社を盛り上げることで必ず収入はついてくる。
あなたはエスカレータで順番を抜かせるか?
一方で、古い体質の会社、歴史のある会社に転職した場合はなかなか難しいだろう。
会社自体に、④属性の人たちがいるわけで、彼らは順番にエスカレーターを待つ人たちのようなものだ。
いわば、転職組は左側でゆっくりとエスカレータに乗って上に行く右側から隙間一段に入り込むようなものだ。(大阪では逆と考えてくれ)
一番下から登るのは簡単だが、降りたらまた一番下からだ。
それも、1段上がるのは簡単ではなく長い年月を要する。
エスカレータの中腹では様々なイベントも起きるし、それに落とされないようにしなければならない。
そうして、収入はじわじわと上がっていく。
それが、古い会社、年功序列のシステムだ。
よって、転職者には厳しい環境なのは間違いない。
収入をあげるために転職するというのであれば、若い会社かつ時代のニーズに沿ったビジネスモデルを展開している会社が良いだろう。
でなければ、エスカレータを駆け上がり横から入るような図太さを持って転職しなければならないだろう。
といっても、会社はまともな会社が良いという考え方の人もいる。
どの会社を選んでどんな社畜になろうとも、
自分の人生だ自分で選んで決めることが何よりだと思う。
まだまだ社畜の道は長い。
それ以上に脱社畜の道も長い。