今回は、確定拠出年金(以下iDeCo)の話題です。
2021年6月末に確定拠出年金が1000万人を超えるというニュースが入っています。
社会人のうちすでに5人に1人がiDeCoをスタートしているという計算になります。
あなたはすでにiDeCoを行っていますか?
それともしませんか?
私の持論から申し上げますと、iDeCoにはメリット・デメリットが存在しますが、月額5,000円の節約(捻出)ができる人は早いところスタートしたほうがいいと思います。
とはいえ、60歳以上になるまではiDeCoは原則引き出すことができませんし、加えて老後においても不安がないという人にとっては不要かもしれません。
サラリーマンの節税対策というのは、種類が少なくあまり効果が少ないものが多いです。
サラリーマンは日本においては搾取される対象であり働きアリのようなものだからです。
参考した記事
この記事で伝えたいことまとめておきます。
- 社会人の5人に1人がiDeCoを始めているという現実がある
- 社会人のマインドが「貯金」から「投資」へと変わりつつある
- 将来の「年金」の不安を自分で解消するためにiDeCoを選択している人が増えている。
- 若者のマネーが日本株から世界へ流れていると同様に投資のマインドが大きく変わっている。
- iDeCoは個人用の年金制度で売却益が非課税と住民税・所得税が毎年控除されるメリットが有る。
- 社会人の節税対策は限られており、「ふるさと納税」「NISA」はやっておくべき。iDeCoは余裕があればやったほうがいい。
- iDeCoは原則、60歳以上になるまで解約することができない、また預金とはちがい元本は保証されていない。
- 長期投資が原則となるため30年以上安定的に成長してきた米国株市場に投資することをおすすめする。
- 全米世界や全米株式、またはS&P500インデックスファンドなら安定して成長が見込めるためオススメ。
- 筆者は更にリターンを狙ってNASDAQ100にマネックス証券でiDeCo積み立てを開始している。
- シュミレーションサイトがいくつもあるので試してみよう!
- リスクとリターン、現状と未来を考えて行動を選択すべき
【図解】iDeCoの簡単な仕組み
- 参考した記事
- 【図解】iDeCoの簡単な仕組み
- サラリーマンがやるべき限られた節税対策
- iDeCo加入者が増えている理由
- iDeCoのリスク
- 社会人のマインドが変わりつつある現れ
- iDeCoが怖いならNISAをやるべき
- まとめ
- (初回公開日時:2021年7月5日)
サラリーマンがやるべき限られた節税対策
しかしながら、必ずやっておいたほうが良いのが「ふるさと納税」と「NISA」です。
プラスしていうならば、確定拠出年金のiDeCoです。
ふるさと納税とNISAについては本記事の趣旨と外れるため割愛しますが簡単にいいます。
ふるさと納税
ふるさと納税は住民税がやすくなり、返礼品をいただけるという優れものです。
各ふるさと納税サイトで年収との兼ね合いなどを計算できるようになっていますので確認してみてください。
私のおすすめは楽天のふるさと納税です。
購入すると楽天ポイントも入りますので非常にお得です。
(楽天でお買い物する人は便利ですからね。)
NISAまたはつみたてNISA
NISA(ニーサ)に関しても必ずやったほうが良いと思います。
NISAには2種類あり、「積立NISA」と「普通のNISA」です。
簡単に言えば(決められた)投資信託を積み立てて20年間は非課税なのがつみたてNISAです。
一方で普通のNISAは個別株を含めて限度額120万円(毎年)の金融商品の売却益、配当益が非課税になるというもので各々の投資スタイルに合わせて選択していきましょう。
投資は興味ないという人は積み立てNISAで、S&P500などに連動したインデックスファンドを購入しておけばいいと思います。
投資に興味があり、個別株などを買いたいという人は普通のNISAがおすすめです。
私も普通のNISAで米国の個別株や投資信託を購入しています。
少し、ふるさと納税とNISAに話がそれてしまいましたが、何がいいたいかというとサラリーマンの節税対策は限りがあるということです。
他に残されたのは、生命保険や住宅ローンの控除くらいだということです。
だれでも簡単に節税できるものとすればやはりiDeCoだと思います。
iDeCo
もし、月に5000円(最低入金額)の入金を30歳からおこなうとしても、年間で12,000円程度の節税になります。(所得税・住民税が減税されます)
つまり、ざっくり言えば年間(5000円×12ヶ月=60,000円)の投資で、12,000円が帰ってくる計算になります。
利率で言えば、約20%のリターンとなるわけですから非常に魅力的な投資ということになります。
またリターンという意味ではなく、12,000円分のお得をしているということは、1年間12ヶ月のうち2ヶ月以上分をただで投資できているという計算にも置き換えられます。
さらに60歳になったあと売却益は非課税となっているのでお得なのがわかります。
ただ気をつけたいのは、60歳以上にならなければ原則引き出すことができないという点です。
つまり無理のない範囲で投資する必要があるという異なります。
もちろん、場合によって(勤めている会社による)は、月額23,000円の投資ができる会社もありますし、私の会社のように12,000円が上限の会社もあります。
3パターンを比較してみると、税制優遇は下記のようになります。
- 毎月23,000円iDeCoに入れる場合:55,700円の税制メリット
- 毎月12,000円iDeCoに入れる場合:29,100円の税制メリット
- 毎月5000円iDeCoに入れる場合:12,100円の税制メリット
当然多く積み立てて行ったほうが多くの税制メリットがありますがその分負担は大きくなりますので家計の収支と比較しながら検討する必要があります。
簡単にシミュレーションできるのでやってみてください。
iDeCo加入者が増えている理由
iDeCoの自体の制度は20年前に始まっている制度なのですが愛称が「iDeCo(イデコ)」となったりここ数年のプロモーションによって多くの人が加入しています。
確定拠出年金の制度は2002年1月にスタートしてるんだけどね、増えたのはここ数年だね
愛称が変わって規制緩和されたことも大きいね、それより大きな理由があると思うけどね
名前が変わったからという理由があるとはいえ、やはり大きな理由としては、「将来への不安」だと私は思っています。
金融庁のまとめたいわゆる「老後2000万円問題」や、既存の年金制度に対しての不信感に加えて、日本経済の衰退に、少子化と高齢化のダブルパンチなど不安を煽る記事やニュースで溢れています。
つまり、将来的に対して多くの国民、特に社会人(働き世代)は経済に関しては敏感であるため加入する人が増加しているものだと思います。
先日お伝えした、若者のマネーを中心に日本への投資から世界への投資というのも同じ現象です。
よりリターンを求めた結果成長の期待度が非常に低い日本株よりもアメリカなどの成長が見込める国への投資へとシフトが起こっています。
iDeCoのリスク
ここでは、iDeCoのリスクを2つ簡単に説明します。
元本割れのリスク
iDeCoは元本割れのリスクは存在します。
iDeCoは投資信託に投資をするため将来の価格変動によっては元本割れのリスクが常に存在します。
緊急時に引き出せないリスク
iDeCoは原則的に60歳にならないと引き出すことができません。
緊急時にお金が必要となる場合は別に貯金をしておき必要があります。
また、入金する金額は最低5,000円からですが、12,000円などに設定しておいてあとから変える(下げる)ことは可能です。
リスクに対する対策
iDeCoは「投資」の一部であるため当然リスクは存在するわけですが、一方でそのリスクを軽減する手法も存在します。
元本割れを恐れない
元本割れに拒否反応を示す人も多いと思いますが、投資であるため銀行預金とは違って元本割れリスクがあります。
しかしながら、銀行に預けておいてもお金は増えるどころからインフレによって実質資産価値としては目減りしていきます。
一方で、資本主義経済において、経済は原則的には右肩上がりであるため世界に分散してお金を入れておくことで資産を守るだけではなく資産が増えていくことは過去の実績からも明らかです。
過去の実績を重視するのであれば右肩上がりでチャートが動いているのが判るよね
なお、日本株は…
例えば、全米株式インデックスファンドなどを選択すれば過去の実績から言えば10年以上投資し続けておけば100%の確率で資産は目張りすることはありません。
(日本の株式だと過去の実績から目減りする可能性があります。もちろん、これまでの実績が覆るような社会変動があったら別です。)
つまり、どの投資信託を選択するかによってリスクとリターンが大きく変わってくるので慎重にiDeCo商品を選択する必要があります。
社会人のマインドが変わりつつある現れ
会社員の20歳から60歳未満の人のおよそ15%以上がこのiDeCoに加入している現実は少し前のバブルを経験した人たちとは「考え方」が変わってきている用に思えます。
つまり、「貯蓄が正義」だった時代から「投資が正義」となる時代の幕開けではないかと思います。
簡単に言えば、「投資なんて怖くてできない、貯金しなさい」と教えてきたリタイヤ世代から、「将来はお金がない、貯金してても(利回りないし)無駄」というマインドになっているといううことです。
iDeCoが怖いならNISAをやるべき
ここまで世間的にも、社会人の5人に1人がiDeCoをやっているという事実があるにせよ「投資は怖い」という人もまだまだいるのが現実です。
60歳まで生きていられるかどうかも正直わからないので無駄金になる可能性だってあるわけです。
ただし、そういった不安を抱えているのは承知でいいますが、NISA(または積み立てNISA)は口座を持ち少額でいいので投資すべきだと思います。
国民すべての人に対して、平等にNISA枠が設けられており毎年(非課税)枠があるのです。
これは投資の額が小さくても、お金持ちでも平等に与えられているわけです。
本体であれば、売却益(配当も)およそ、利益の20%を税金で持っていかれるわけですが、その税金が免除されるという非常にありがたい制度です。
投資に対して不安、恐怖を抱いている人は全米株式インデックスファンドなどに投資しておけば「間違いない」とおもいますので貯金の一部を全米株式インデックスファンドなどに振り替えてみてはどうでしょうか。
特にアメリカの企業を代表する500社で構成された指数S&P500に連動するインデックスファンドが一番のおすすめです。
S&P500は過去10年の運用成績の1年間の平均リターンは6.98%、過去20年の運用成績は7.94%過去30年の運用成績は9.89%と言うデータがあるように暴落を乗り越えてもまだまだ右肩上がりなのがわかります。
ちなみにこちらのグラフがS&P500の過去10年間の月足チャートになります。
SPYというのは、S&P500の最も有名なETFになります。
きれいな右肩上がりなのがわかりますね。
当然、税金面でもっと有利にiDeCoですがまずは最初のステップとしてはNISA枠を活用するのは非常におすすめです。
まとめ
iDeCo、NISA(積み立てNISA)、ふるさと納税これらはサラリーマンが最低限できる数少ない節税であり非常に効果のあるものです。
無知から来る不安などから「しない」という選択肢は理にかなっていませんので冷静に、勉強して投資ライフを楽しんでください。
社会人の5人に1人の割合でiDeCoをはじめているという現実があり、この流れはますます加速すると予想されます。
先行者利益
つまりのところ、先行者利益が出るのも先に投資した人です。
同じような投資商品にみんなが投資するのでその価格は自ずとあがります。
加えて、長期投資が前提なので引き下ろすことができず定期的な積み立てなので値段は上がり続けるのです。
私はマネックス証券でNASDAQ100に投資している
私が投資しているのは、S&P500よりもよりも大きなリターンを狙っているので、NASDAQ100に投資しています。
現在NASDAQ100に投資できるiDeCoはマネックス証券だけです。
マネックス証券が一番iDeCoの投資信託の品揃えが多いので私はマネックス証券で開設しています。
S&P500や全米株式などは楽天証券やSBI証券でも投資できます。(NASDAQ100は今後追加されるかは不明です。)
日本の株式にも投資できる当信託もありますが、あまりオススメはしていません。
一応、NASDAQ100をiDeCoで投資してみたというシュミレーションを記事にしていますので良かった見てください。
チェックポイント
- 社会人の5人に1人がiDeCoを始めているという現実がある
- 社会人のマインドが「貯金」から「投資」へと変わりつつある
- 将来の「年金」の不安を自分で解消するためにiDeCoを選択している人が増えている。
- 若者のマネーが日本株から世界へ流れていると同様に投資のマインドが大きく変わっている。
- iDeCoは個人用の年金制度で売却益が非課税と住民税・所得税が毎年控除されるメリットが有る。
- 社会人の節税対策は限られており、「ふるさと納税」「NISA」はやっておくべき。iDeCoは余裕があればやったほうがいい。
- iDeCoは原則、60歳以上になるまで解約することができない、また預金とはちがい元本は保証されていない。
- 長期投資が原則となるため30年以上安定的に成長してきた米国株市場に投資することをおすすめする。
- 全米世界や全米株式、またはS&P500インデックスファンドなら安定して成長が見込めるためオススメ。
- 筆者は更にリターンを狙ってNASDAQ100にマネックス証券でiDeCo積み立てを開始している。
- シュミレーションサイトがいくつもあるので試してみよう!
- リスクとリターン、現状と未来を考えて行動を選択すべき